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武蔵野音楽学園

ヴァイオリン

菅沼源太郎作 1967年 日本 全長59cm 

ヴァイオリン

このヴァイオリンは、名工、菅沼源太郎が製作し、昭和44年に武蔵野音楽学園創立40周年記念の祝品として、楽器ミュージアムに寄贈された楽器である。

わが国におけるヴァイオリン製作の黎明期、菅沼は草分けの一人として独学で技術を習得したが、その妥協を許さない徹底した仕事ぶりは高く評価された。当時、鈴木梅雄、宮本金八、菅沼源太郎の3名は、わが国ヴァイオリン製作の3権威と称されている。

菅沼は明治28年に静岡県に生まれた。17歳で浜松の山葉楽器製作所(現ヤマハ株式会社)に就職し、ヴァイオリンの修理を担当した。大正13年、第1号のヴァイオリンを完成させた後、昭和2年に独立し、東京に工房を持った。彼は宮内庁御用達という名誉ある肩書きを持って生涯に120本を超えるヴァイオリンを製作している。昭和44年に紺綬褒章を受け、昭和50年に80歳でその生涯を閉じた。

菅沼はヴァイオリン製作の傍ら、昭和44年より本学楽器管理室に勤務し、学生達の使う弦楽器の修理・調整に携わっている。その縁もあり、本学では彼自身が使用したヴァイオリン製作工具類139点の寄贈も受けている。

菅沼は生涯をヴァイオリン製作一筋に捧げた。「私は生れてこのかた、一度も宣伝をしたことがない。宣伝などしなくても私は私なのだ。私の腕を知ってくれる人が求めてくれればよい」―昭和37年に掲載された日本経済新聞の記事での言葉からは、明治生まれの職人らしい気骨あふれる彼の人柄がうかがえる。(武蔵野音楽大学楽器ミュージアム所蔵)